県連トピックス


    

県連青年局・青年部が関西電力・大飯発電所を見学
福島を教訓に何重もの安全対策を確認
地震・津波に24時間の備えと不断の訓練


ロシアのウクライナ侵攻等により世界的にエネルギー事情がひっ迫しています。このため新たなエネルギ―源の創出・開発が急務とされる延長線上に、安全性に万全を期した原子力発電の再稼働が議論の遡上にのぼっています。
 一方、地球温暖化の影響と思われる記録的な豪雨等の深刻な被害が世界の至る所で発生しているなかで、CO2の排出総量削減を目標としたカーボンニュートラルの実現は国家的な使命となっています。
 こうした情勢を踏まえて、県連青年局・青年部では、8月26日関西電力・大飯発電所の見学会を実施し、奥谷謙一青年局長、林健太青年部長(明石市議)ら22人が、「原子力発電のいま」をつぶさに見学しました。
発電所訪問に先立って、国道27号線道の駅うみんぴあ大飯内の「エルガイアおおい」を訪れました。関西電力が、「エネルギーの未来と地球の未来」をテーマに世界最大級のバーチャルシアター、宇宙発電所アトラクションなどを展示しています。小中学校児童らも社会科学習の一環で訪れており、遊び、学びながらエネルギーの未来と地球の未来を体験できるパビリオン仕様となっています。


 (左:エルガイアおおい
 右:エルガイアおおいの施設内や大飯発電所について説明を受ける様子)

 ここでおおい町が立地に至った経緯や、地元出身者の雇用について予備知識を入れた後、大飯発電所に移動し構内を見学しました。同発電所は、2019年に営業運転開始40周年を迎え、4機のうち20年に1・2号機の廃止措置工事がスタートしています。
 現在定期検査中の3号機と稼働している4号機で、ウラン核分裂による熱利用で計236万kWを発電しています。福島原発事故の発生以来、安全性が問われていますが、多重防衛の設計工夫や、プレストレスト・コンクリート型原子炉格納容器を備えるなどリスクを最小限にするために何重もの安全対策をとっています。
 加えて、13カ月の運転の後には、設備を分解し点検する入念なチェック体制がとられています。特に、福島原発事故を教訓に地震・津波、外部火災などから設備を守るための厳重な措置が取られています。
 発電所構内ではVRを用いて原子炉納容器やタービン建屋を、シースルー見学施設からは燃料取扱室を見学し、その他免震事務棟などを見学。そのあと質疑応答では、事故発生時の対応について関心が集まりました。同発電所では原子炉主任技術者を含む所員62人が24時間365日常駐する体制をとっており、日ごろから事故に備えた対応訓練や防災訓練が行われていると説明がなされました。
 終了後、参加者からは、「物価高対策と並んでエネルギー対策に国民的な関心が注がれている。電力の安定供給は国の使命であることを痛感した」との感想が聞かれました。

大飯発電所を視察した青年局・青年部・学生部



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