ひょうご政治大学院オープン講座を開催
日本のあるべきかたち、政治の使命で講義
門戸を開放し、社会人、学生ら200人が受講
ひょうご政治大学院(自民ひょうご未来塾)のオープン講座が、4月16日午後2時から神戸市中央区内のANAクラウンプラザホテルで行われ、組織、世代を超えて政治に志を抱く幅広い約200人が出席しました。
2月27日に開講した第4期ひょうご政治大学院は(自民ひょうご未来塾)には、地方議員、弁護士など多士済々の80人が登録しており、第1回講義には同大学院学長の西村康稔県連会長(衆議院議員)が講師を務めました。
ひょうご政治大学院は、「地域活力の維持は自民党の使命であり責任。これに応えるために多様な発想が不可欠」として人材発掘・育成を目的に開講しました。これを踏まえてオープン講座は、政治に関心を持つ若者らに広く門戸を開放し、趣旨の広がりを企図したものです。
「国難を切り拓く政治を、一緒にやっていこう」
第1部の開講式では、まず西村県連会長が「政治の役割は、安全と食料にある。政治に志を持った皆さんに、何かをつかみ取り大きく育ってもらいたい」と期待感を示しました。
次いで、同政治大学院副学長の藤田孝夫県連幹事長は、「自民党は中庸で幅広さと奥ゆかしさを特徴とする。国県市町をつなげて、きめ細かな政策を実直に進めていく」と姿勢に理解を求めました。
また、党中央政治大学院学院長を務める下村博文衆議院議員があいさつに立ち、「自民党こそが本当の改革政党。一人ひとりの声を政策に反映する頼りになる政党にならなければならない。一緒に国難を切り拓く政治をやっていこう」と責任政党としての責務を強調しました。
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(上:開講式であいさつする西村康稔ひょうご政治大学院学院長。下:組織、世代を超えた約2百人が参加しました)
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下村博文氏「幸福度世界一位の国へ」で講演
GDPからGDWへ視点転換を促す
オープン講座では、まず、下村博文氏が「GDW興国論―幸福度世界一の国へ」のテーマで講演、現在の日本の社会状況を解説しつつ、GDW(国民幸福度・総充実度)のめざすべき姿とあり様を例示しました。
最初に、「コロナ対応で産業構造の過度の海外依存、緊急時の法体系の不備など脆弱性が明らかになった」と現状を指摘、「世界幸福度ランキングで56位。人口減少が進み、このままでは資源を持たない日本は衰退する。立て直す答えはGDWの考え方にある」と提起しました。
そのうえでGDPを価値基準とする経済合理性・市場主義から、誰ひとり取り残されない社会・持続可能な開発SDGs、全ての人が輝く社会・成熟経済GDWへ、Well―beingが高まる経済をめざすべきと視点の転換を説きました。
Well―beingの高まりによって、統計的にも生産性や創造性が高まることを挙げ、「日本立て直しには、『人』への投資を最優先し、教育を『啓き・育てる』『啓育』、インプット教育からアウトプット教育への転換が急務」と方向を明示しました。
また、国際社会での役割についても「『和の精神』、文化・伝統・精神といったソフトパワーの外交を積極的に展開していくべき」とハイブリッド型のスマート外交が必要と結論づけました。
西村康稔氏 「政治の役割は安全と食料」と規定
憲法改正へ議論尽くす、論点整理のとき
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(左:講演する下村博文党中央政治大学院学院長 右:西村康稔兵庫県連会長、党中央政治大学院 副学長)
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続いて、ウクライナ問題の専門家である岡部芳彦神戸学院大教授が登壇、旧海軍旗・旭日旗が取り持った日本とウクライナ、安倍元首相、靖国神社をつなげるエピソードを紹介、「百年に及ぶ友好の歴史に応えるとき」と総括しました。
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(左:岡部芳彦神戸学院大教授。右:末松信介文部科学大臣が駆け付け、決意を表明しました)
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続いて、西村県連会長は「政治家の役割は安全と食料、つまり仕事と経済にある」と使命を強調、コロナ担当相として緊急対策に等に当たった1年半を振り返りました。「批判は一手に引き受けるつもりで、ベストと思う判断を下した。記者会見は600回、国会答弁は2800回に及ぶ」と回顧しながら「命を守る大事さを痛感した」と感想を述べました。
そして安全の大切さに関連して、ウクライナ問題では「国連が機能していない。外交・防衛では手の内を見せてしまわず、何するか分からない部分を残しておくことが重要だ」と対ロシアとの折衝の要諦を主張しました。次いで食糧については、安全と食料の観点から「コメの消費拡大をめざす方策を」と提言しました。
さらに、憲法改正にふれ、「緊急事態についての議論は尽くされつつあり、論点整理をするタイミングにある。(コロナ禍といった)緊急時に選挙ができないに状況でも対応できるように、共通理解を得ていきたい」と見通しました。
講義終了後、末松信介文部科学大臣が駆け付け、「理想を高く掲げ、少子化のもとでも豊かな明日を創ろう」と参院選を見据え、支持を訴えました。
最後に、ひょうご政治大学院副学長の安達和彦県連総務会長(神戸市会議員)が「自民党はしっかり日本と地域のために責任を持つ」と語り掛け結びました。
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