2022.10.08
ひょうご政治大学院(自民ひょうご未来塾)第5回講義仲田一彦三木市長が議員・首長経験を踏まえて講演高い志、行動実践など細かに助言
第四期ひょうご政治大学院(自民ひょうご未来塾)の第5回講義が、10月8日午後2時から、国会議員秘書を経て兵庫県議会議員を務め、現在、ゴルフの街として有名を馳せている仲田一彦三木市長を講師に招き、政治家を志す若者に心構えやその実践を伝授しました。
冒頭、同政治大学院学長の末松信介参議院議員があいさつに立ち、コロナ禍からの経済再建の基本は観光振興にあるとしながら、「インバウンドの経済効果は4・5兆円、国内旅行などは27・8兆円と試算される。再出発へのカギは交流人口を増やすこと」と指摘しました。
そのうえで、この30年間の賃金上昇が、ほぼ横ばいである現実から、「新しい成長への投資を行うべき」と国の方針を示し、受講者には「是非、実学を学んで」と激励しました。
(受講者を激励する末松信介県連会長)
次いで、副学長の藤田県連幹事長(県会議員)が、「県議、首長の両方をこなし、建設的生産的な市政運営を進めている」、安達和彦県連総務会長(神戸市会議員)は、「議員、首長を経験している生の声を聴いて」とそれぞれ促しました。
「選挙はテクニックではない。高い志こそ」
講演に立った仲田氏は、西脇市出身、49歳。衆議院議員秘書を経て県会議員3期連続当選の後、平成29年三木市長初当選、昨年再選され、幅広い政治経験を活かした地域特性にマッチした市政運営が注目されています。
この日は、「国会議員秘書・県議・市長の経験から―行政は変えられる」と題して、政治を志した理由や議員、市長当選に至るプロセスなどについて経験談を交え、先人の箴言を引用しつつ、実践に即したあり様を助言しました。
「流した汗の量で結果は決まる」
政治に携わるに当たっては、「選挙はテクニックではない。テクニックは各論であり、「大事なのは高い志と強い政治への思い」とまず前置き、孟子の自反尽己の言葉を例示、「何事も自分のことと捉えて取り組む」と述べ、「流した汗の量で結果は決まる」と垂範の重要さを強調しました。
また、「リーダーは無私の人に。動機善なりや、私心なかりしか」の稲盛和夫氏の遺した言葉に準えてあるべき姿を示しました。
選挙に当たっては、「退路を断ち、一人でもやるという覚悟が不可欠」として、「声なき声に耳を傾ける」「戸別訪問3万件、辻説法5万回、それで初めて当選の可能性が生まれてくる」と地道な活動の積み重ねの大切さを説きました。
「政治家は夢を語れ」
さらに、「議員は、チェック機関だけではない。議員提案を」と政策形成への積極姿勢を求め、「国家観、歴史観を持ち大きな目で、夢を語ってほしい」と志と共に高邁な理想が必要と呼びかけました。
続いて、金物のまち、山田錦の日本一の産地、西日本一のゴルフ場25カ所をゴルフまち,Eディフェンスなど国内有数の防災施設の立地といった三木市の概要を解説、そのうえで三木市の人口減少の見通しをグラフで示しつつ、「できるだけ人口を減らさず、20,30年先を見据えて主要政策に取り組んでいる」と現況を説明しました。
そして全国高校・中学ゴルフ選手権の開催、大阪関西万博をめざした「ひょうごフィールドパビリオン」のモデルイメージ三木市、県立射撃場の整備など地域資源と特性を活用した施策・事業展開に意欲を見せました。
最後に、「政治家はやろうとすればできる。自分の思いを実現できる。だから自制が必要」と自戒の大切をメッセージとして送り結びました。
質疑では「秘書を経験しいたことで、人を知っていること、そして厳しいことを言われる耳を持っていたのが役に立った」などと語っていました。