第２７回参議院選挙が３日公示され、１７日間の舌戦の火ぶたを切りました。自民・公明の与党の過半数維持が最大焦点となる中、兵庫選挙区では定数３に過去最多に並ぶ１３人が立候補しており、全国屈指の激戦区として注目を集めています。

　自民党は、現職で再選を目指す加田裕之氏（５５）を擁立し、議席維持を目指しています。石破茂総裁が、公示初日に兵庫入りし、「加田さんは課題に真正面から取り組み、一つひとつに答えを出してきた。阪神・淡路大震災での被災者支援などを契機に政治の世界に足を踏み入れた加田さん。我が国が世界一の防災大国になるためには、是非、加田さんの手腕が必要」と支持を訴えました。

　加田裕之候補の第一声は、午前９時４０分から神戸市中央区の東遊園地で開かれ、ノボリを手にした支持者、一般市民約６００人が参集し、「加田がんばれ」と熱い声援を送りました。

　進行役の谷口俊介県連筆頭副幹事長が「極めて厳しい選挙戦。力を合わせて勝ち抜こう」と宣言しスタートしました。まず、平井真千子神戸市連選対委員長が「政治に信頼を取り戻すために地に足のついた政策を進める。議員同期のひとりとして支援する」、盛山正仁元文科大臣は「確実に実直に仕事をしてきた。加田さんがいない兵庫選挙区は考えられない」、坊やすなが県連総務会長は「３０年間、仲間として行動してきた。加田さんと共に自民党を蘇らせたい」とそれぞれの視点で加田候補の仕事ぶりなどを称え、再選の大切さを訴えました。

　次いで駆けつけた久元喜造神戸市長は「新たな国際都市神戸へ一緒に前に進めたい。新しい神戸の時代に不可欠の人」、黒川治県連幹事長は「それぞれが本人になったつもりで心ひとつに戦おう。思いを託せる仲間をつくろう」、末松信介県連会長は「６年前よりも厳しい戦い。石破総裁が第一声をここで挙げたのはその証明。負けると政治は機能不全に陥る。防災庁の誘致の先頭に立つのは加田さんしかいない」と厳しさを訴えつつ結束を促しました。

加田裕之候補が訴え「心ひとつに共生の精神今こそ」

　激励を受けて加田裕之候補は、大震災３０年の歩みを振り返りながら「復興、防災への思いを共有し、共に生きる共生の精神を一番よく知っているつもり」と足跡を振り返り「課題を解決し、その思いを国会の届けるのは自民党しかいない。地域の声を国会に届ける」と決意を語りました。

　地域の元気づくりについて「兵庫は数多くの地場産業を抱えている。そうした思いに寄り添うのが自民党の真骨頂。兵庫は今多くの問題を抱えているが、いま兵庫は試されている。復興の過程で示したように心をひとつにがんばろう」と語り掛け、激励の声援を受けました。

石破茂総裁「物価上昇を上回る賃金上昇を必ず」

　次いで、文字通り第一声のマイクを握った石破茂総裁は「大言壮語しない。課題に確実に答えを出す。防災・減災、人口減対策を加田さんやらせてください」と兵庫に足を運んだ理由をアピ―ルしました。

　そして、参院選の公約にふれ、物価高を上回る賃上げ上昇について「事業の売り上げを伸ばし、それを働く人に分配する」と目標を挙げながら「ＧＤＰ６００兆円を１千兆円にする。神戸から新しい日本をつくる力を、それが加田さん」と展望を示し、「トランプ関税に安易な妥協しない」と国益を守ることに重きを置きました。

　そのうえで「いつの時代も歴史を変えてきたのは一人ひとりの庶民の力。世界一の防災大国日本。人口減少に歯止めをかける。日本のために加田さんを通して」と加田候補の有用性を訴えました。

　最後に、吉田健吾県連青年部長の発声で、出席した国会、県会、神戸市会議員をはじめ各市町議会議員らが宣伝カーの間に並び、ガンバローコールを三唱、加田必勝を誓い合いました。

　終了後、石破総裁は加田候補と共に参加者らと握手を交わし、「必ず勝って」などの激励を受けていました。

（参集した国会・県会・神戸市会をはじめ各市町議会議員が勢ぞろいしガンバローコールで加田必勝を誓い合いました）